これも「大阪名物くいだおれ」の人気メニューのひとつ、「くいだおれ太郎パフェ」のメイキングをご紹介しましょう。
まず、パフェ用のカップに寒天とゼリーをしきます。
次に、襟巻きを巻くように生クリームを。
次はアイスクリーム。
手前側にキウイとみかんを。
「太郎」の小太鼓を叩く両手のイメージです。
さらに、バナナを縦切りにしたものを左右に、後ろ側にオレンジの輪切り。
そしてアイスクリームをもう一つ重ねて、
「太郎」の両袖にあたるところに生クリームを追加。
さくらんぼを乗せて、メガネをかけて、
右側の袖に赤いシロップを垂らして紅白縞模様を作って、アイスクリーム・コーンのとんがり帽子を乗せて、できあがり。
「くいだおれ太郎パフェ」は1階洋食部の商品ですが、お座敷でも召し上がっていただけます。
担当は古内くんでした。
2008年06月13日
くいだおれ太郎パフェ
posted by くいだおれ太郎 at 15:51| Comment(4)
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2008年06月12日
太郎のおでかけ オーストラリア
三たび、「秘蔵写真展」から。
1994年、関西国際空港が開港したときに「太郎」がオーストラリア旅行をしました。ご記憶の方も多いと思いますが、本格的な「お出かけ」としてはこれが最初でした。
このお話は、関空開港に合わせて本格的に国際路線を展開するというアンセット・オーストラリア航空(今はなくなってしまいましたが)とJTBのタイアップ・キャンペーンでのものでした。
「アンセット・オーストラリア航空でゆくルックJTBツアー」に太郎が参加するという趣向で、太郎をオーストラリアへ連れて行ってロケ撮影をし、JTBのポスター展開するというなかなかの「お仕事」でした。
「くいだおれ」からは山田社長も同行したのですが、企画を楽しんでやっていたという感じでした。のどかなことです。
9月4日の開港当日は夜のフライトで、午後ゆっくり「太郎」は関空に登場しました。
エスカレーターで、4階の国際線出発ロビーに登場するやいなや、30人か40人の報道陣に囲まれた太郎。その時の写真が残っていないのが残念です。
そして、ルックJTBツアーのカウンターで「太郎」がパスポートを差し出す姿も報道されたのですが、このとき、「パスポートを取るのに名前が要るだろう」ということで「くいだおれ太郎」と名付けられたのでした。
実はこのときまで、「太郎」はただ「くいだおれ人形」と呼ばれていただけでした。それまでも、「名前をつけよう」というアイデアは何度も出たのですが、なかなか良い名前が決まらず。
それが、いざ「パスポートが要る」となるとあっけなく、当時の「くいだおれ」役員全員一致で「『太郎』や!」。わかりやすいです。
ブリスベンに着いたのは翌朝。
他のお客様がたが下りられてから、タラップにゆっくり登場。
アンセットは日本の全日空のような存在でした。その初めての本格的な国際路線ということで、テレビや新聞メディアも空港に来ていたのですが、お客様もひととおり下りて、さあ、片づけようかというところで「太郎」が登場。
「あれはいったい何だ?」
という反応だったそうです。
で、降り立ったとたんにここでもメディアに囲まれました。
日本のメディアの数に比べれば少ないですが、オーストラリアで、しかもその地方都市でこれだけ囲まれるとは「くいだおれ」としても驚きでした。
そして、かの国でも夕方のテレビニュースを飾ったそうです。
1994年、関西国際空港が開港したときに「太郎」がオーストラリア旅行をしました。ご記憶の方も多いと思いますが、本格的な「お出かけ」としてはこれが最初でした。
このお話は、関空開港に合わせて本格的に国際路線を展開するというアンセット・オーストラリア航空(今はなくなってしまいましたが)とJTBのタイアップ・キャンペーンでのものでした。
「アンセット・オーストラリア航空でゆくルックJTBツアー」に太郎が参加するという趣向で、太郎をオーストラリアへ連れて行ってロケ撮影をし、JTBのポスター展開するというなかなかの「お仕事」でした。
「くいだおれ」からは山田社長も同行したのですが、企画を楽しんでやっていたという感じでした。のどかなことです。
9月4日の開港当日は夜のフライトで、午後ゆっくり「太郎」は関空に登場しました。
エスカレーターで、4階の国際線出発ロビーに登場するやいなや、30人か40人の報道陣に囲まれた太郎。その時の写真が残っていないのが残念です。
そして、ルックJTBツアーのカウンターで「太郎」がパスポートを差し出す姿も報道されたのですが、このとき、「パスポートを取るのに名前が要るだろう」ということで「くいだおれ太郎」と名付けられたのでした。
実はこのときまで、「太郎」はただ「くいだおれ人形」と呼ばれていただけでした。それまでも、「名前をつけよう」というアイデアは何度も出たのですが、なかなか良い名前が決まらず。
それが、いざ「パスポートが要る」となるとあっけなく、当時の「くいだおれ」役員全員一致で「『太郎』や!」。わかりやすいです。
ブリスベンに着いたのは翌朝。
他のお客様がたが下りられてから、タラップにゆっくり登場。
アンセットは日本の全日空のような存在でした。その初めての本格的な国際路線ということで、テレビや新聞メディアも空港に来ていたのですが、お客様もひととおり下りて、さあ、片づけようかというところで「太郎」が登場。
「あれはいったい何だ?」
という反応だったそうです。
で、降り立ったとたんにここでもメディアに囲まれました。
日本のメディアの数に比べれば少ないですが、オーストラリアで、しかもその地方都市でこれだけ囲まれるとは「くいだおれ」としても驚きでした。
そして、かの国でも夕方のテレビニュースを飾ったそうです。
posted by くいだおれ太郎 at 17:42| Comment(2)
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2008年06月11日
沖縄アーサー真丈
続いて、これも今月の会席を彩ります「沖縄アーサー真丈」をご紹介しましょう。
「真丈」はたぶん当て字だろうと思うのですが、いわゆる「しんじょ」、魚などのすり身を蒸したものです。
今月の沖縄アーサー真丈は、白身魚のすり身に沖縄アーサー(アオサ)を混ぜ込んで味をつけ、蒸し上げたものです。椀もののタネ(椀ダネ)に使います。
沖縄アーサーは乾物をもどして使います。
このところ竹間調理長の出演が多いですが、これも調理長自ら練りこんでます。
よく練ります。
そして、今月はお料理のコースによって巾着に作るのと、流しものに作るのと二種類。
まず巾着から
こうやってラップに並べて、
輪ゴムで縛って
巾着の形になりました。
これを蒸します。
もうひとつは、「流しもの」
四角い器に、こちらもラップをしいて、
練った地(じ)を入れてゆきます。
さて、難しいのはこれから。
このべたべたと扱いにくい地を、へらできれいにならしてゆきます。
根気の要る仕事でした。われわれ素人なら「適当でいいよね」と思ってしまうような作業。
左側の器みたいに、ピカピカになります。
そして、これを蒸し器に入れて蒸して、器からはずして、切り分けます。
このように、大きな器に地を流し込んで、切り分けるものを「流しもの」といいます。胡麻豆腐などもそうですね。和食の前菜によくある「石垣」、豆を練り込んだ地をこうやって作って切り分けると石垣模様になるからそう呼ぶのですが、そういうものも「流しもの」です。
そして、器に盛って、鰹昆布出汁の吸い地を張って、海ぶどうともずく、ゴーヤを添えて出来上がり。
大阪には沖縄の方も多いそうですが、この一品を気に入っていただければうれしいですね。
「真丈」はたぶん当て字だろうと思うのですが、いわゆる「しんじょ」、魚などのすり身を蒸したものです。
今月の沖縄アーサー真丈は、白身魚のすり身に沖縄アーサー(アオサ)を混ぜ込んで味をつけ、蒸し上げたものです。椀もののタネ(椀ダネ)に使います。
沖縄アーサーは乾物をもどして使います。
このところ竹間調理長の出演が多いですが、これも調理長自ら練りこんでます。
よく練ります。
そして、今月はお料理のコースによって巾着に作るのと、流しものに作るのと二種類。
まず巾着から
こうやってラップに並べて、
輪ゴムで縛って
巾着の形になりました。
これを蒸します。
もうひとつは、「流しもの」
四角い器に、こちらもラップをしいて、
練った地(じ)を入れてゆきます。
さて、難しいのはこれから。
このべたべたと扱いにくい地を、へらできれいにならしてゆきます。
根気の要る仕事でした。われわれ素人なら「適当でいいよね」と思ってしまうような作業。
左側の器みたいに、ピカピカになります。
そして、これを蒸し器に入れて蒸して、器からはずして、切り分けます。
このように、大きな器に地を流し込んで、切り分けるものを「流しもの」といいます。胡麻豆腐などもそうですね。和食の前菜によくある「石垣」、豆を練り込んだ地をこうやって作って切り分けると石垣模様になるからそう呼ぶのですが、そういうものも「流しもの」です。
そして、器に盛って、鰹昆布出汁の吸い地を張って、海ぶどうともずく、ゴーヤを添えて出来上がり。
大阪には沖縄の方も多いそうですが、この一品を気に入っていただければうれしいですね。
posted by くいだおれ太郎 at 19:57| Comment(0)
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2008年06月10日
丸茄子の田楽
「大阪名物くいだおれ」の会席では、毎月のように「野菜丸ごと」を使ったお料理を召し上がっていただいてますが、今月は「とまと射込み」冷製のほかに、奈良産の丸茄子の田楽も召し上がっていただいてます。
茄子の田楽、これがなかなか手がかかるものですね。
まず、茄子の皮目に包丁を入れます。
それから、身の部分にも。
ひとつひとつ。竹間調理長みずからですね。
次に、これを油で揚げます。
けっこう長い時間。じっくり揚げます。
こんな色になるまで。
最後に、秘伝の田楽味噌を塗ってオーブンで焼きます。
今月のお料理では、さらに海老、貝柱、烏賊をトッピング。
残念ながら茄子の田楽は写真ではなかなか色が出せないのが残念ですが、これは美味しいです! 茄子は油と相性が良いといいますが、ほんとですね。
一度揚げて、さらにオーブンで焼くという手間と、田楽味噌のレシピはなかなか家庭ではむずかしいお料理だと思います。ぜひお試しください。
茄子の田楽、これがなかなか手がかかるものですね。
まず、茄子の皮目に包丁を入れます。
それから、身の部分にも。
ひとつひとつ。竹間調理長みずからですね。
次に、これを油で揚げます。
けっこう長い時間。じっくり揚げます。
こんな色になるまで。
最後に、秘伝の田楽味噌を塗ってオーブンで焼きます。
今月のお料理では、さらに海老、貝柱、烏賊をトッピング。
残念ながら茄子の田楽は写真ではなかなか色が出せないのが残念ですが、これは美味しいです! 茄子は油と相性が良いといいますが、ほんとですね。
一度揚げて、さらにオーブンで焼くという手間と、田楽味噌のレシピはなかなか家庭ではむずかしいお料理だと思います。ぜひお試しください。
posted by くいだおれ太郎 at 17:27| Comment(1)
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2008年06月09日
文楽式太郎 「本番」
昨日、6月8日の「太郎」の誕生日、店頭で文楽式「太郎」のお披露目を行いました。
実は天気予報は大雨だったので、中止の可能性が高かったのです。しかし、7日においでになった記者の方々からは、「ぜひこれは店頭でやってほしいなあ」とも言っていただきましたし、勘十郎さんも「少々の雨なら、屋根の下でやりましょう」と・・・
当日、フタを明けてみれば見事に晴れて、500人以上のお客様に「文楽式くいだおれ太郎」の勇姿をお目にかけることができました。
演目は前日と同じ「寿式三番叟」ですが、舞台が広いだけにダイナミックさは前日の比ではありませんでした!
勘十郎さんもユーモアたっぷりに、本物の「太郎」に向かって鈴を振ったり、おいでになったお客様に向いて、右へ左へ奔走しておられました。
道頓堀に、芝居のお囃子がかかるのも考えてみれば久しぶりのことです。昔、まだ芝居小屋がたくさんあったころはお囃子がかかって、役者さんがご挨拶をするのは当たり前だったのですが。
そして、勘十郎さんはじめ、文楽劇場の方々もおどろかれたのは、観客から「勘十郎っ!」と声も飛びました。「勘十郎さ〜ん!」という黄色い声も。
これはうれしかったです。
文楽も、しっかりした劇場の中で落ち着いて観るのもいいものですが、たまにはこうして野に出てやるのも、本来のあり方だなあ、と感じました。
そして、たぶん文楽好きのお客様も多かったのでしょう。
わずか十分あまりのことですが、予想をはるかに超える、すばらしいお披露目をさせていただきました。大勢詰めかけていただいたお客様がたにも感謝申し上げます。
そして、その後は「くいだおれ太郎切手」のお披露目を。
わざわざ郵便局会社から専務執行役員においでいただき、切手の初刷りを文楽式太郎が「太郎」の代理で受け取りました。
その後に、古式ゆかしく鏡割りを。
文楽式太郎も参加しております。
こちらは勘十郎さんのサービス。
文楽式太郎がお酒を振る舞いました。
さて、本物の「太郎」の方は、先日宮本染工さんから頂戴した真っ赤なちゃんちゃんこを着用。
実は天気予報は大雨だったので、中止の可能性が高かったのです。しかし、7日においでになった記者の方々からは、「ぜひこれは店頭でやってほしいなあ」とも言っていただきましたし、勘十郎さんも「少々の雨なら、屋根の下でやりましょう」と・・・
当日、フタを明けてみれば見事に晴れて、500人以上のお客様に「文楽式くいだおれ太郎」の勇姿をお目にかけることができました。
演目は前日と同じ「寿式三番叟」ですが、舞台が広いだけにダイナミックさは前日の比ではありませんでした!
勘十郎さんもユーモアたっぷりに、本物の「太郎」に向かって鈴を振ったり、おいでになったお客様に向いて、右へ左へ奔走しておられました。
道頓堀に、芝居のお囃子がかかるのも考えてみれば久しぶりのことです。昔、まだ芝居小屋がたくさんあったころはお囃子がかかって、役者さんがご挨拶をするのは当たり前だったのですが。
そして、勘十郎さんはじめ、文楽劇場の方々もおどろかれたのは、観客から「勘十郎っ!」と声も飛びました。「勘十郎さ〜ん!」という黄色い声も。
これはうれしかったです。
文楽も、しっかりした劇場の中で落ち着いて観るのもいいものですが、たまにはこうして野に出てやるのも、本来のあり方だなあ、と感じました。
そして、たぶん文楽好きのお客様も多かったのでしょう。
わずか十分あまりのことですが、予想をはるかに超える、すばらしいお披露目をさせていただきました。大勢詰めかけていただいたお客様がたにも感謝申し上げます。
そして、その後は「くいだおれ太郎切手」のお披露目を。
わざわざ郵便局会社から専務執行役員においでいただき、切手の初刷りを文楽式太郎が「太郎」の代理で受け取りました。
その後に、古式ゆかしく鏡割りを。
文楽式太郎も参加しております。
こちらは勘十郎さんのサービス。
文楽式太郎がお酒を振る舞いました。
さて、本物の「太郎」の方は、先日宮本染工さんから頂戴した真っ赤なちゃんちゃんこを着用。
posted by くいだおれ太郎 at 17:08| Comment(4)
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2008年06月07日
文楽式太郎
「くいだおれ」5階の大広間で、メディアさん向けの「文楽式くいだおれ太郎」のお披露目を行いました。
「くいだおれ」は国立文楽劇場に長いことご縁があり、「くいだおれ太郎」の文楽式人形を製作する計画は8年ほど前から進んできました。
文楽人形は、頭(かしら)の部分こそ人形師さんの手になりますが、衣装や手足などを含めた人形全体は、それを遣う人形遣いさんが完成させるものなのだそうで、ということは、誰がその人形を遣うかが決まらなければ人形の製作もできない、と、そういうものなのだそうです。
いろいろお世話いただいた方を介して、最終的に決まったのが桐竹勘十郎さん。上の写真で「太郎」の人形を持っておられる方ですが、今年、芸術選奨文部科学大臣賞を獲られた実力者です。
この文楽式「太郎」の頭は甘利さんという人形師さんが造られて、あと、手足や衣装は勘十郎さんが造られました。このように、最終的に人形の形に仕上げる方を「人形こしらえ」といって、この方が最終的な製作者になるそうです。
ということは、店頭の「太郎」は、頭は由良亀さんの製作ですが、最終的な「人形こしらえ」は「くいだおれ」創業者の山田六郎ということになるわけですね。
「くいだおれ太郎」の文楽式人形を作るなんて、伝統的保守的な文楽の世界ではなかなか難しいことだそうですが、勘十郎さんは新しいことにもチャレンジされる、これからの期待の星ということで、このような計画も実現できたそうです。
ちなみに、よく「文楽人形」と言いますが、「太郎」の人形は正しくは「文楽式人形」と呼ぶものだそうです。
というのは、「文楽」というのは人形芝居の一つのスタイルにすぎず、その様式にしたがって造られたという意味で「文楽式」なのだそうです。
文楽などの日本伝統の人形芝居は、ジャンルとしては「人形浄瑠璃」といのが正しいということなので、「浄瑠璃人形」という言い方もしています。
この写真のような「三人遣い」。これが「文楽」の様式だそうです。
左の、なにもかぶっていない「主遣い」と、黒子が二人、三人で人形を操ります。主遣いさんは頭と右手、左遣いさんが左手、脚遣いさんは脚を操るという分担です。
それぞれかなり訓練が必要ということですが、それはそうでしょう。なんでも、人形を操りながら合図を出しているのだそうですが。
今日ご披露していただいたのは、「寿式三番叟(ことぶきしきさんばそう)」という、おめでたいお祝いごと向けの、定番の舞です。かなり動きが激しいのですが、今日のは練習などなく、ぶっつけ本番ということでした。
十分ほどの舞ですが、相当に動きの激しいもので、これをぶっつけ本番でできるというのは、どういうことだろうと、不思議です。伝統芸能って、そういう世界なのですね。すごいものです。
ちなみに、この「文楽式太郎」、「くいだおれ」閉店後は国立文楽劇場に寄付することになっています。ガラスケースに収めてどこかに飾ってもらえるようですが、またいずれ勘十郎さんがほんとのお芝居で遣ってくださる機会もあるものと期待しています。
この「文楽式太郎」、特に女性記者の方々に「カッワイイー!」と大変好評だったので、これを機会に、子供さんたちなど、文楽に興味を持ってもらえればというのが、「くいだおれ」の希望です。
「くいだおれ」は国立文楽劇場に長いことご縁があり、「くいだおれ太郎」の文楽式人形を製作する計画は8年ほど前から進んできました。
文楽人形は、頭(かしら)の部分こそ人形師さんの手になりますが、衣装や手足などを含めた人形全体は、それを遣う人形遣いさんが完成させるものなのだそうで、ということは、誰がその人形を遣うかが決まらなければ人形の製作もできない、と、そういうものなのだそうです。
いろいろお世話いただいた方を介して、最終的に決まったのが桐竹勘十郎さん。上の写真で「太郎」の人形を持っておられる方ですが、今年、芸術選奨文部科学大臣賞を獲られた実力者です。
この文楽式「太郎」の頭は甘利さんという人形師さんが造られて、あと、手足や衣装は勘十郎さんが造られました。このように、最終的に人形の形に仕上げる方を「人形こしらえ」といって、この方が最終的な製作者になるそうです。
ということは、店頭の「太郎」は、頭は由良亀さんの製作ですが、最終的な「人形こしらえ」は「くいだおれ」創業者の山田六郎ということになるわけですね。
「くいだおれ太郎」の文楽式人形を作るなんて、伝統的保守的な文楽の世界ではなかなか難しいことだそうですが、勘十郎さんは新しいことにもチャレンジされる、これからの期待の星ということで、このような計画も実現できたそうです。
ちなみに、よく「文楽人形」と言いますが、「太郎」の人形は正しくは「文楽式人形」と呼ぶものだそうです。
というのは、「文楽」というのは人形芝居の一つのスタイルにすぎず、その様式にしたがって造られたという意味で「文楽式」なのだそうです。
文楽などの日本伝統の人形芝居は、ジャンルとしては「人形浄瑠璃」といのが正しいということなので、「浄瑠璃人形」という言い方もしています。
この写真のような「三人遣い」。これが「文楽」の様式だそうです。
左の、なにもかぶっていない「主遣い」と、黒子が二人、三人で人形を操ります。主遣いさんは頭と右手、左遣いさんが左手、脚遣いさんは脚を操るという分担です。
それぞれかなり訓練が必要ということですが、それはそうでしょう。なんでも、人形を操りながら合図を出しているのだそうですが。
今日ご披露していただいたのは、「寿式三番叟(ことぶきしきさんばそう)」という、おめでたいお祝いごと向けの、定番の舞です。かなり動きが激しいのですが、今日のは練習などなく、ぶっつけ本番ということでした。
十分ほどの舞ですが、相当に動きの激しいもので、これをぶっつけ本番でできるというのは、どういうことだろうと、不思議です。伝統芸能って、そういう世界なのですね。すごいものです。
ちなみに、この「文楽式太郎」、「くいだおれ」閉店後は国立文楽劇場に寄付することになっています。ガラスケースに収めてどこかに飾ってもらえるようですが、またいずれ勘十郎さんがほんとのお芝居で遣ってくださる機会もあるものと期待しています。
この「文楽式太郎」、特に女性記者の方々に「カッワイイー!」と大変好評だったので、これを機会に、子供さんたちなど、文楽に興味を持ってもらえればというのが、「くいだおれ」の希望です。
posted by くいだおれ太郎 at 18:05| Comment(2)
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2008年06月06日
レッドカーペット
行って参りました。
ちゃんと新幹線に乗って。
お昼頃の新幹線だったので空いていました。
とはいっても、目立たないように。出張帰りのサラリーマンみたいなスタイルですが。
東京に着いても、立ち止まるたびに「これ、本物ですか? 写真撮っていいですか?」
東京では「生」太郎はレアですからね。
さて、レッドカーペットはお天気の都合でどんどん段取りが変わって大変でした。
控え室はこんな感じ。
着ているジャケットとブーツは撮影に使った本物のようでした。
ドアラの向こうにリア・ディゾンさんがおられたのですが、ツーショット取り損ねました。
その代わりといってはなんですが、ドアラが・・・
「こら、ドアラ!」
と何度も叱られてました。噂どおり、いたずらなヤツでした。
さらに、和泉元彌ご一家とも記念写真を。
直前まで土砂降りだったのですが、予定の6時をすぎてから小雨になり、ルーカス監督やハリソン・フォードさんの取材が伸びたこともあったそうで、ジャパン・プレミア試写会も30分遅れて開始。
「太郎」が登場したときは運良く雨もあがって、薄日もさしてました。太郎の「勇姿」の画像が今手元にないのが残念です。
今月末に出る「太郎」の自伝『くいだおれ太郎のつぶやき』に使うはずなので、ご期待ください。
ちゃんと新幹線に乗って。
お昼頃の新幹線だったので空いていました。
とはいっても、目立たないように。出張帰りのサラリーマンみたいなスタイルですが。
東京に着いても、立ち止まるたびに「これ、本物ですか? 写真撮っていいですか?」
東京では「生」太郎はレアですからね。
さて、レッドカーペットはお天気の都合でどんどん段取りが変わって大変でした。
控え室はこんな感じ。
着ているジャケットとブーツは撮影に使った本物のようでした。
ドアラの向こうにリア・ディゾンさんがおられたのですが、ツーショット取り損ねました。
その代わりといってはなんですが、ドアラが・・・
「こら、ドアラ!」
と何度も叱られてました。噂どおり、いたずらなヤツでした。
さらに、和泉元彌ご一家とも記念写真を。
直前まで土砂降りだったのですが、予定の6時をすぎてから小雨になり、ルーカス監督やハリソン・フォードさんの取材が伸びたこともあったそうで、ジャパン・プレミア試写会も30分遅れて開始。
「太郎」が登場したときは運良く雨もあがって、薄日もさしてました。太郎の「勇姿」の画像が今手元にないのが残念です。
今月末に出る「太郎」の自伝『くいだおれ太郎のつぶやき』に使うはずなので、ご期待ください。
posted by くいだおれ太郎 at 16:05| Comment(1)
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2008年06月05日
太郎のおでかけ レッド・カーペット
ご存じ、映画「インディ・ジョーンズ」。
今月公開の第4作目は19年ぶりの新作ということです。
その日本でのお披露目は、東京・代々木体育館を会場に7千人が集まるジャパン・プレミア試写会。
残念ながらスピルバーグ監督は来られないそうですが、ジョージ・ルーカス撮影監督、主演ハリソン・フォードが出席する、相当大きなイベントになるということです。
そこに、「太郎」がお招きにあずかりました。
何でもハリソン・フォードは大阪好きで、昔「ツーカーホン関西」のCMにも出ていました。何度もおしのびで来阪しているそうで、今回の「太郎」のお招きはそちらのご指名だとお聞きしています。何度も来日しているのに、「インディ・ジョーンズ」シリーズのキャンペーンでの来日は今回が初めてだそうです。
このジャパン・プレミア試写会で、人間のセレブたちといっしょにレッド・カーペットを歩かせてもらえるのだとか。
さすがに、このお招きには「くいだおれ」関係者もびっくりしました。
太郎のコメントです。
「わて、びっくりしたなあ。レッド・カーペット歩かしてもらえるんやて。それも、世界の『インディ・ジョーンズ』でっせ。ハリソン・フォードはんが呼んでくれはりましてん。わて、前から知ってるお方やけど、そんなすごいところに呼んでもらえるなんて、わて、緊張するなあ。
そもそもわては、「子供たちに夢を」いうて、先代さんは創ってくれはったんや。そやから、世界じゅうの子供たちに夢をあたえてはる、こんなお方がたに招かれるなんて、わて、ほんまに、ほんまに、光栄でっせ。
そやけど、レッド・カーペットいうたら、ブラック・タイやいうて聞いてまっせ。わても、タキシードいるんかいな。それに、わてがタキシード着たらみんなわてのことやて、わかってくれるやろか・・・
サンキュー・ベリマッチ、でっせ!!!」
posted by くいだおれ太郎 at 11:13| Comment(1)
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2008年06月04日
道具2 割烹調理部の道具
割烹の調理場から、ひきつづき職人さんの道具をご紹介します。
これは、昨日ご紹介した堀之内さんのおろし出刃。
ご覧のように、普通の出刃包丁よりは細身で、造りも薄目になっています。
普通の出刃包丁は、魚をおろすだけではなく骨をたたき割ったりするので、重く頑丈に出来ています。
身をおろすときも、身をたくさん取ろうと思えば包丁の刃はどうしても骨にあたるので、頑丈さが要求されます。
一方、割烹では魚のあらを使う場合、あえて骨の周りに少し身を残しておろすことがあります。おろし出刃はそういうときに使うものだそうです。
さて、こちらは薄刃包丁。野菜用の包丁ですが、それも小振りの、剥きもの用です。
左から、竹間調理長のもの、堀之内さんのもの、一番右が吉岡くんのです。大きさが違いますが、全部もとは同じサイズ、刃渡り5寸(15センチ)ということです。何年も使っているうちに研ぎ減ってしまうもので、だいたい寿命は数年。
堀之内さんので5ミリくらい、竹間調理長のは半分くらいに減っていますが、これのまだ半分くらいまでは使うそうです。
和包丁は、基本的に鋼(はがね)の上に軟鉄を貼り合わせたもので、写真に見えている方が軟鉄の部分です。刺身用の柳刃包丁には鋼だけの「本焼き」というのもありますが、ふつうはすべて二種類貼り合わせた「霞(かすみ)」というやつですね。日本刀と同じです。
本焼きの切れ味はすばらしいものだそうですが、その分折れやすかったり、扱いが難しいのと、かなりお高いそうです。竹間調理長ももちろん本焼きは持っていますが、「ふだん使うのはわしら職人でも、霞で十分」だそうです。
さらにこちらは、竹間調理長の七つ道具。
右の方の丸いのが刳り抜き用。彫刻刀みたいなのは細工用です。人参、里芋、クワイ、大根などの野菜に細かい細工をするときに使います。
一番左の方が、ウナギを割くときの目打ちとウナギ割き包丁。
写真の一番左が、鯵(アジ)などの小魚を捌くときの「鯵切り」。出刃包丁の小さいやつ、小出刃みたいなものですが、それよりやや薄手にできていることが多いです。
これは、昨日ご紹介した堀之内さんのおろし出刃。
ご覧のように、普通の出刃包丁よりは細身で、造りも薄目になっています。
普通の出刃包丁は、魚をおろすだけではなく骨をたたき割ったりするので、重く頑丈に出来ています。
身をおろすときも、身をたくさん取ろうと思えば包丁の刃はどうしても骨にあたるので、頑丈さが要求されます。
一方、割烹では魚のあらを使う場合、あえて骨の周りに少し身を残しておろすことがあります。おろし出刃はそういうときに使うものだそうです。
さて、こちらは薄刃包丁。野菜用の包丁ですが、それも小振りの、剥きもの用です。
左から、竹間調理長のもの、堀之内さんのもの、一番右が吉岡くんのです。大きさが違いますが、全部もとは同じサイズ、刃渡り5寸(15センチ)ということです。何年も使っているうちに研ぎ減ってしまうもので、だいたい寿命は数年。
堀之内さんので5ミリくらい、竹間調理長のは半分くらいに減っていますが、これのまだ半分くらいまでは使うそうです。
和包丁は、基本的に鋼(はがね)の上に軟鉄を貼り合わせたもので、写真に見えている方が軟鉄の部分です。刺身用の柳刃包丁には鋼だけの「本焼き」というのもありますが、ふつうはすべて二種類貼り合わせた「霞(かすみ)」というやつですね。日本刀と同じです。
本焼きの切れ味はすばらしいものだそうですが、その分折れやすかったり、扱いが難しいのと、かなりお高いそうです。竹間調理長ももちろん本焼きは持っていますが、「ふだん使うのはわしら職人でも、霞で十分」だそうです。
さらにこちらは、竹間調理長の七つ道具。
右の方の丸いのが刳り抜き用。彫刻刀みたいなのは細工用です。人参、里芋、クワイ、大根などの野菜に細かい細工をするときに使います。
一番左の方が、ウナギを割くときの目打ちとウナギ割き包丁。
写真の一番左が、鯵(アジ)などの小魚を捌くときの「鯵切り」。出刃包丁の小さいやつ、小出刃みたいなものですが、それよりやや薄手にできていることが多いです。
posted by くいだおれ太郎 at 16:32| Comment(0)
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2008年06月03日
割烹調理場その6 明石蛸
「大阪名物くいだおれ」今月の会席には、明石の活け蛸を使っています。今日はそのご紹介を。
お造りやお寿司に出てくる蛸は茹でダコがほとんどですが、今月「くいだおれ」でお出しするのは、ほとんど生の蛸です。
なんといっても、明石の活け、「活け」というのはその日の朝まで生きていたやつを生で仕入れるものですから、生で美味しく召し上がっていただきます。
担当は、割烹調理部のナンバー2、立て板の堀之内さんです。
仕入れた蛸は、ワタを抜いて塩でもんでぬめりをとります。
それから足を一本ずつ切り離して、皮をむきます。
見ているとすいすいやってますが、やってみるとなかなか難しい作業です。何せ、ぶよぶよしているもんですから、包丁が良く切れないと仕事になりません。
皮をはいで、吸盤を残して。
これは、かなり立派な蛸です。2kgくらいですね。このくらいになると足も太くて、身も美味しいです。
皮をはいだら、包丁で細かく切れ目(「包丁目」)を入れてゆきます。
そして、さっと熱湯に通します。こちらの担当は、すでに登場してます、吉岡くん。
ふつうの茹で蛸はだいたい5分以上は茹でるもので、身も固くなりますが、今回は15秒から30秒、皮のところに火が通るくらいにして、すぐに冷水につけて熱を抜いてやります。
これは頭の部分。しっかり茹でて、「たこ焼き教室」に使います。明石の蛸のたこ焼きなんて、ぜいたくです。
そして、お刺身に。
こういうお刺身ありますね。
切り口をさざ波のように切っています。これも職人さんの技ですが、これはしっかり茹でた蛸でないとできません。
今月の「くいだおれ」の蛸は、中身の部分は生なので、やわらかいのです。
生の蛸のお刺身やお寿司は珍しいですが、本場明石の蛸の味、ぜひ試していただきたいところです。
お造りやお寿司に出てくる蛸は茹でダコがほとんどですが、今月「くいだおれ」でお出しするのは、ほとんど生の蛸です。
なんといっても、明石の活け、「活け」というのはその日の朝まで生きていたやつを生で仕入れるものですから、生で美味しく召し上がっていただきます。
担当は、割烹調理部のナンバー2、立て板の堀之内さんです。
仕入れた蛸は、ワタを抜いて塩でもんでぬめりをとります。
それから足を一本ずつ切り離して、皮をむきます。
見ているとすいすいやってますが、やってみるとなかなか難しい作業です。何せ、ぶよぶよしているもんですから、包丁が良く切れないと仕事になりません。
皮をはいで、吸盤を残して。
これは、かなり立派な蛸です。2kgくらいですね。このくらいになると足も太くて、身も美味しいです。
皮をはいだら、包丁で細かく切れ目(「包丁目」)を入れてゆきます。
そして、さっと熱湯に通します。こちらの担当は、すでに登場してます、吉岡くん。
ふつうの茹で蛸はだいたい5分以上は茹でるもので、身も固くなりますが、今回は15秒から30秒、皮のところに火が通るくらいにして、すぐに冷水につけて熱を抜いてやります。
これは頭の部分。しっかり茹でて、「たこ焼き教室」に使います。明石の蛸のたこ焼きなんて、ぜいたくです。
そして、お刺身に。
こういうお刺身ありますね。
切り口をさざ波のように切っています。これも職人さんの技ですが、これはしっかり茹でた蛸でないとできません。
今月の「くいだおれ」の蛸は、中身の部分は生なので、やわらかいのです。
生の蛸のお刺身やお寿司は珍しいですが、本場明石の蛸の味、ぜひ試していただきたいところです。
posted by くいだおれ太郎 at 19:09| Comment(1)
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