2008年05月17日

割烹部厨房 午前7時

「大阪名物くいだおれ」の厨房のなかで、一番朝早いのが割烹部です。
洋食部、和定食部、居酒屋部、だいたい午前9時ごろから仕込みを始めるのですが、割烹部は早い日は午前6時すぎから早番が仕込みに入ります。

(居酒屋部はお昼の営業がないことを考えれば午前9時開始でもべらぼうに早いといってよいのですが)

さて、始業一番にすることは、出汁を引くこと。
かつお昆布出汁01

このお鍋は2斗半のお鍋。容量約50リットル。
業務用のローレンジは家庭用の大バーナーの4倍ほどの火力があるのですが、それでも2斗半の水をわかすには、1時間ほどはかかります。

家庭でカツオ昆布出汁をとるときは、昆布を一晩鍋につけておくのがよいのですが、こういう業務用の大鍋でわかすときは、30分、1時間かけてじわじわ火を入れることになって、それで良い出汁が出るのだそうです。
この2斗半の鍋には、長さ1メートルほどの昆布が2本入ってます。

そして、沸いてきたら鰹節を入れる。
カツオ昆布出汁02

業務用の削り節パックは1袋500g。これを二つ半ほど入れます。
だいたい、1斗あたり昆布1メートル、鰹節500g。
ご家庭でも同じ割合でやれば美味しい出汁ができます。

でも、一度試してみてください。
この割合で計算すれば、半升(900ml)の水に対して昆布が5センチ×10センチほど。これは良い。でも、削り節は25g。
これ、かなり多い感じです。鍋で煮立っている水と同じぐらいの嵩(かさ)になります。

これだけの鰹節を使うって、けっこう勇気がいるのではないかと思います。でも、これだけしっかり出汁を取ったら、まちがいなくお料理は美味しくなります。
「どこそこの昆布、とか、どういう鰹節、とこだわる前に、ちゃんと量を使うことが基本ですよ。それだけでぐっと料理がおいしくなります」とは竹間調理長。

出汁の鍋を火にかけている間に、予約の数のチェック、調理器具の準備、料理の仕込み。
午前7時

鰆のおから寿司も、こうやってコツコツと積み上げます。
鰆01

鰆02

ちなみに、この時間帯、1階洋食部はまだまだ眠ってます。

開店前
posted by くいだおれ太郎 at 23:10| Comment(1) | 日記
この記事へのコメント
従業員の方は大変ですね・・・

最初の記者会見で
「くいだおれ」には現在、社員24人、仲居さんやアルバイトが127人いるが再就職できるよう社長が口利きもする

とおっしゃっていましたが、社長さんって凄いですね!127人もの従業員の再就職を手配するとは。頭があがりません
Posted by がんこ at 2008年05月19日 21:06