2008年06月30日

「くいだおれ太郎のつぶやき」

「太郎」がマガジンハウスから自伝『くいだおれ太郎のつぶやき』を出版しました。

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「太郎」が登場した昭和25年から今日まで、「太郎」の半生をふりかえるとともに、「太郎」が生きてきた時代をふりかえる本です。写真満載、ちょっとした写真集というものです。

また、ゆかりの著名人の方々、桂三枝師匠、浜村淳さん、キダタロー先生、「太郎」とのスリーショットのジャケットでアルバム・デビューされた上田正樹さん、そして5月にミュージカルに出演させてくれた出口最一(まこと)さん、といった豪華な方々からも本の中で太郎へメッセージを寄せてくださいました。

そして発売日の今日、梅田の旭屋書店本店でサイン会を開きました。

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「太郎」は筆を持てないので、ため書き(○○様へ、という部分)を女将が代筆し、「太郎」は署名判と落款(らっかん)を捺してゆきました。

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大勢のお客様においでいただいて、正午から1時間半ほどのサイン会でした。

さらに、この日はその足でテレビにも出演。
「ちちんぷいぷい」では、「あやや」こと松浦亜弥さんが「閉店までに一度くいだおれ太郎さんに会いたい」とおっしゃっていた、ということで、サプライズの登場。

先週番組に登場した叶姉妹からも、ビデオメッセージいただくという、おまけつき。これには「くいだおれ」側もびっくりです。

さらに讀賣テレビに移動して「ミヤネ屋」にも登場させてもらいました。

大忙しの一日。ご声援ありがとうございました。
posted by くいだおれ太郎 at 23:00| Comment(1) | 日記

2008年06月29日

太郎のキック・イン

今日は「太郎」が万博記念競技場へガンバ大阪の応援にきました。

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貴賓室でガンバ・ボーイと再開。記念撮影を。
今日は応援だけではなく、キック・インもしなくてはいけないので、サッカーをしたことがない「太郎」はやや緊張気味。

試合前、スタジアムの前ではこんなファン・サービスも。

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いつもの店頭でのような、お客様との記念撮影はできませんが、かなりレアな姿に、1時間人だかりが絶えません。

今日は天気予報では大雨で、夕方までかなり強い雨が降っていたのですが、6時前にはぴたりと止んで、晴れ間さえ出てきました。

そして、いよいよキックイン。
近くでの撮影ができず、太郎の勇姿をお見せできないのがまことに残念です。
初めてのキックイン、なんとかボールに足は当たったものの、「太郎」はそのまま尻餅をついてしまい。女将がフォローしてくれました。そして、選手と一緒に試合前の撮影をして、いよいよ試合開始。

「太郎」は今日のためにサッカー・シューズも新調してもらっています。

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ガンバ大阪のユニフォームに合わせて、umbro のシューズです。
一応、この靴もちゃんと役割を果たしてくれました。

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「やれやれ。」
ようやく大役を果たして、スタンドで試合観戦。
開始早々ガンバが先制したものの、前半半ばに追いつかれ、ちょっとひやひやする展開でしたが、結果は4−2の勝利。貫禄を見せてくれました。

試合後、なんとまあ、今日2ゴールのヒーロー、バレー選手といっしょにお立ち台に上らせてもらったばかりか、そのあとバレー選手についてグラウンド一周。

この日はガンバ大阪とのコラボで、こんな携帯電話ストラップも販売しました。球場ではあっという間に売り切れたそうです。
「くいだおれ」店頭でも販売しておりますので、どうぞお求めください。

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ところで、今日の「次郎」。

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誰かが「次郎」の腕にぶら下がったらしく、腕が上がらなくなってしまいました。
心ないいたずら、残念です。
posted by くいだおれ太郎 at 23:00| Comment(0) | 日記

2008年06月27日

サムライヒロシ

日本テレビ、日曜朝の番組「The サンデー」で、少し前に「太郎」が「今週の男前」に選んでもらったことがありました。

そして次の日曜、6月29日にもう一度「今週の男前」に登場させてもらえることになったのですが、今度は藤岡弘、さんと共演させていただけるという、なんとも晴れがましい企画です。

今日、その収録に来られました。
といっても、道頓堀に来られたのは藤岡さんご本人ではなく、「分身」の「サムライヒロシ」さん。

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これが実によくできたフィギュアでして、こんなに小さいのに街を通るお客様も「お、藤岡弘、や」と一目でわかるほど。
そしてまた、表情が豊かなのです。「太郎」みたいに目や眉が動くわけでもないのに、首の角度や手の形で生き生きと表現します。

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問題は、身長168cm、台座と帽子まで入れると2m76cmの「太郎」と、身長わずか15cmほどのサムライヒロシがどう「共演」するかなのですが、このスケールの違いが演出のタネになるのが面白い見ものでした。

さらに、通りがかりのお客さんをつかまえて、即興でご協力いただいたり・・・

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・・・こんなポーズもさせてしまったり。

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今までいろんな番組に取材に来ていただきましたが、こんなに牧歌的な雰囲気で撮影が進行するのも珍しい。

何より、撮影の様子から、番組での出来上がりが想像しにくいところがまた愉快です。
これはかなり楽しみな番組になりそうです。
posted by くいだおれ太郎 at 22:52| Comment(2) | 日記

2008年06月26日

居酒屋部 その4 だし巻き玉子

「大阪名物くいだおれ」2階の居酒屋で人気のメニューのひとつが、「だし巻き」です。オン・デマンドで職人が巻いた熱々ですから、美味しいのはあたりまえ。グループでご注文されると、たいてい追加、追加とオーダーいただくようです。

今日は、その出し巻きを巻くところをご紹介しましょう。今日の担当は、居酒屋部厨房の2番手、「西やん」こと西田くんです。

まず、鍋をあたためて、卵液を流し込みます。

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ポイントは、火力。この火の強さを見てください。

「くいだおれ」居酒屋部での出汁の配合は、玉子1ダースにつき出汁2合、約360ml。割烹のプロとしてはまあ標準的な配合ですが、これ、われわれ素人にはなかなかうまく焼ける比率ではありません。ここまで出汁が多いとなかなか焼けません。

これを上手く焼く秘密のひとつが、この火力。
強い火力で一気に焼くと、こうやってあちこちに気泡ができてきます。
これをつぶしながら巻いていって・・・

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「巻いていって」なんて書いてますが、これも難しい。箸でつかめる固さではないので、こうやって箸をそえながら、パタン、パタンと巻いてゆきます。

そしてさらに卵液を足して、

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を、繰り返して巻いてゆきます。

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そして、最後に巻き簀(まきす)で形を整えて、出来上がり。これはコースの盛り込みに使う分です。

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出汁がたっぷりのだし巻きは実に美味しいものですが、「料理人になって最初にぶつかる壁」なんだそうです。
それは、上に書いたような火力の使い方、そして巻いてゆくタイミングや巻き方に熟練が必要ということです。

そして、もうひとつの秘密がこの鍋。
卵焼きにつかう、こういう四角い鍋を「巻き焼き鍋」といいますが、これ、黒いので鉄製かと思いきや、銅なのです。

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巻き焼き鍋は水や洗剤では洗いません。毎回使うたびに、きれいな油で拭いて汚れを落とします。そういうことを毎日やっていると、こんなふうに黒くなるのだそうでう。そして、こうなると実に油のなじみが良くなって、だし巻きを巻くときも鍋に玉子がくっつかない。

まあ、鍋がこういうコンディションになるように使うのも腕前らしいです。だし巻きというものは、もたもたやっていると出汁がしみ出してきて、油が切れるといいます。それで鍋にくっついてしまうと。

洋の東西を問わず卵料理はむずかしいと言いますが、だし巻きもその一つ。
これはぜひ、プロの職人の技を味わっていただきたいものです。
posted by くいだおれ太郎 at 22:17| Comment(1) | 日記

2008年06月25日

プロの厨房から

「プロの道具」というと、何かすごいものを連想してしまいますが、プロの厨房を覗いてみると、案外道具はシンプルなものです。

たとえば、鍋。
当たり前ですが、鍋は鍋。

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ふつうの家庭の鍋と違うところといえば、サイズ。
大きさと、厚みが違います。だいたいプロの厨房ではアルミの鍋を使うことが多いようですが、これだけの大きさと厚みになると、アルミといえども鍋そのものが温まるまで時間がかかるそうです。
家庭用の「何層構造」のほうがよっぽど機能的には「すごい」ですね。

バーナーもシンプルです。
和食の職人さんは、こういうバーナーが使いやすいそうです。

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左側にツマミがいくつかありますが、バーナーの系統が3つくらいに分かれていて、それぞれで入り切りと火力の調整をします。シンプルですね。家庭用のバーナーみたいな点火装置はついていないので、毎回「チャッカマン」みたいなので点火します。

あと、家庭用とちょっと違うといえば、この向こう側に写っている鍋ですね。
「ヤットコ鍋」というやつです。取手がついてなくて、鍋を運ぶときはヤットコでつかんでやります。

プロの厨房は広いようですが、何十人分、何百人分、の料理をいっぺんに作るとなればかなり窮屈です。うっかり何かが取手にあたって鍋をひっくり返しでもすれば、料理が台無しになるどころか大やけどのもとですから、少しでも邪魔にならないように取手がついていないとか、重ねてしまうのに取手がないほうが具合がよいとか、いろいろ理由があるのでしょう。小さい鍋はこういうシンプルな鍋が主役です。

揚げ物も、こんなにシンプルです。作業の途中なので汚れていてもうしわけありません。

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これはちょっと家庭にはない道具でしょうか。スチームコンベクション。
蒸し器とオーブンを兼ねたようなもので、この10年くらいで普及しているようですが、今は家庭でも「ヘルシオ」など同じようなものがあるので、家庭との違いは大きさだけということになりますか・・・・

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作業台も、いたってシンプル。
下の方はものが置けるようになっています。

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こういうのはちょっと違いますね。
「台下冷蔵庫」といいます。

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作業台の下が冷蔵庫または冷凍庫になっている、というべきか、冷蔵庫・冷凍庫の上が作業台になっているというべきか。
ちなみに、こういうプロの冷蔵庫は家庭向きではありません。何となれば、コンプレッサーの音がやかましいのです。たしかに、プロの厨房では夜中は空っぽになりますから「静音」は必要ありません。
posted by くいだおれ太郎 at 21:05| Comment(0) | 日記

2008年06月24日

「わておよげまへんねん」

「スポーツ観戦」が趣味の太郎ですが、特に「タイガース・ファン」として有名です。

といっても、いつの頃からタイガース・ファンになったのか、判然としておりません。

ただ、「太郎+阪神タイガース」の因縁といえば、1992年にさかのぼります。お若い方々はご存じないことも多いようなので、改めてご紹介しておきましょう。

因縁のそもそもは、1985年のタイガース優勝時に始まります。
タイガースが19年ぶりにリーグ優勝を決めたその日、その夜、道頓堀に繰り出したトラキチたちが、当時「くいだおれ」の斜め向かいにあったフライドチキンのお店の店先に立っていたカーネル・サンダース人形を胴上げしはじめました。優勝の立役者となったホームラン・バッター、ランディ・バースに「似ている」という理由で。

胴上げの人の群れはそのまま戎橋へと歩いてゆき、サンダース人形はそのまま道頓堀川へドボン! 間違って、なのか、そのつもり、だったのかわかりませんが。

その後、ついにサンダース人形の行方はわからず、86年以後タイガースが優勝から遠ざかったのは「サンダース人形のたたり」にちがいないと、大阪ではまことしやかにささやかれていたものでした。

そして、1992年。タイガースに久々の優勝のチャンスが巡ってきました。ライバルは野村監督率いるヤクルト・スワローズ。

そして、今回のトラキチによる「ターゲット」はわれらが「くいだおれ太郎」。この年大活躍の亀山努選手に、「タテジマとメガネが似ている」という理由で・・・

9月になると新聞が、それもスポーツ新聞ではなく大新聞が、「似てるやろか V熱狂に戦々恐々 サンダース人形の“悲劇”いや」「また狙われる人形 亀さんに「くいだおれ」献上」などと書き立てたわけです。

「くいだおれ」でも「ドボン!」を覚悟して、いろいろ考えたのです。どうやったら放り込まれずにすむか、川に放り込まれてもまた浮いてくる人形はでけへんか、とか。

日に日に減ってゆくマジック・ナンバー。そこで、女将がぽっと出したアイデアが、これ。

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「太郎」に浮き輪をかぶせ、いつものロイドめがねにかえて水中メガネをぶらさげて、「わて 泳げまへんねん」のフキダシ。これが大ウケしました。

実は、これも続編がありました。

運命の10月某日。結局優勝は野村スワローズにさらわれました。トラキチの群れが道頓堀までやってくる時間には「くいだおれ」も閉店しておりまして、「太郎」は無事、シャッターの奥へ。

そして、翌日。こんなフキダシとともに登場。

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これがまたウケまして、このあたりから「太郎+タイガース」という関係ができてきたようです。

そして、ようやく2003年、85年からさらに18年後のリーグ優勝の時、このときも「ドボン!」が懸念されたのですが、幸か不幸か亀山選手も引退されて久しく、すでに今のタイガース・ファンは11年前の「およげまへんねん」を覚えておられない方も多くて「太郎」は無事でした。

その代わりにといってはなんですが、九州の新聞社から、この年のパ・リーグの覇者ダイエー・ホークスの表敬訪問というご招待を受けまして、はるばる九州まで行って参りました。

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そして、帰阪後はこんなセリフを。

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こんな「太郎」ですが、試合がある時間帯は「太郎」も「仕事」で忙しいものですから、これまで甲子園で観戦したことがなかったのです。

そしてこのたび、阪神タイガース球団から7月3日の中日戦観戦にご招待いただきました。社長も「せっかくご招待してもろたんやから、いっしょけんめい応援してこい」と。

「大阪名物くいだおれ」閉店前の「太郎のおでかけ」としては、これが最後になります。
posted by くいだおれ太郎 at 19:30| Comment(1) | 日記

2008年06月23日

たわわちゃん

今日は京都から「たわわちゃん」が宇治のお茶をもって来てくれました。

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「たわわちゃん」は京都タワーのシンボルキャラクターですが、今年は「緑茶発祥の地」とされる宇治田原町の「お茶文化大使」に任命されたということです。

「たわわちゃん」は十代目の「お茶文化大使」ということですが、歴代の「大使」は、桂米朝さん、西川きよしさん、宗次郎さんなど。着ぐるみとしては初の「大使」だそうです。

「太郎」も、今日は「たわわちゃん」が来るというのでインディ・ジョーンズのカッコのままお出迎えです。

「たわわちゃん」は、以前から「太郎」にあこがれていたそうですが、なかなか京都より外へ出る機会がなく、今度「お茶文化大使」でお茶のPRに行かねばいけない、この機会に「ぜひ大阪へ」と。

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「太郎」への新茶の贈呈式のあと、店頭でお客様へもお茶が振る舞われました。

何でもこのお茶は「水出し」が美味しいのだそうで、前日から一昼夜かけて出したお茶です。写真を取り損ねたのが残念です。きれいな緑色で、緑茶特有の甘みが濃厚で、渋みもさわやかでした。

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今日は雨もよいで、小雨がぱらぱらする中ですが、平日の昼間にしては盛況でした。

「たわわちゃん」には追っかけもいるそうです。今日もお一人、「たわわちゃん」のぬいぐるみをもって道頓堀まで来ておられました。

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posted by くいだおれ太郎 at 15:08| Comment(0) | 日記

2008年06月22日

ざこば その6 青果市場

久しぶりの「チュウオウ」、今回は青果市場をご紹介します。

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「中央」の青果部は、鮮魚と同じ建物の3階。トラックでそのまま上がってゆきます。担当は、仕入れ主任の山田です(右)。

1年でいちばん日が長い時期だけあって、雨降の朝の5時前でもかなり明るくなっていますね。

指定の駐車場にトラックを置いて、まず向かうのは「生野商店」さん。

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ここで仕入れるのは、主に割烹部で使う野菜です。
種類がけっこう多いようです。単価も割と高いものが多いそうです。

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次は渡谷(わたたに)さん。

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こちらは、割と新しい取引先だそうですが、少量多品種の仕入れや、流行りものの野菜などはこちらに相談することが多いようです。

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次の亀田商店さんは、長いおつきあいのあるところ。

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きゅうり、玉葱、青ネギなどの基本的な野菜の仕入や、県フェアをしていたとき、その地方の野菜を探すのも手伝ってもらったということです。

さて、本場(ほんじょう)3階の主なところを回ったあとは、1階へ下りてゆきます。1階の、市場入り口に近いところには、乾物などの専門店などがあります。

ここで立ち寄るのは、樋上商店さん。

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ワサビや菊花、バランなど刺身やお寿司の添え物の専門店です。

この足で、いったん市場の外へ出ます。
市場入り口の向かいにあるのが、まず大阪促成青果、縮めて「ダイソク」さん。

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ここは大きなところで、商品分野ごとに担当者が分かれています。

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取引量では、ダイソクさんがいちばん多いかなあ、ということです。「くいだおれ」の上から下まで、まんべんなくお世話になっているようです。

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さて、ダイソクさんのあと、その隣の建物に入ってゆきます。

まず「なかはた」さん。

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ここでは主に白菜などを。

そのお隣の伊藤商店では、しろ菜、小松菜、菊菜など、地元の野菜を主に仕入れます。

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最後に、さらにお隣の高丸食品さん。
ここではもやしを仕入れます。

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これで、だいたいお仕舞いです。
あとは、注文したものをトラックまで届けてもらうのを待って、出発します。だいたい1時間くらいの間に届けてくれるのですが、たまに、事務所に帰ってから「もう帰っちゃった?」という電話がかかってくることもあるそうです。そういうときは、後から届けてもらうことになるそうです。
posted by くいだおれ太郎 at 13:37| Comment(0) | 日記

2008年06月20日

今日の太郎

明日から、映画『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』が公開されます。「太郎」が東京でのプレミア試写会・レッドカーペットにご招待された映画です。

太郎によれば「目もくらむような経験」だったそうです。
その余韻が残っているうちに、封切に先立ち、太郎ももう一度インディ・ジョーンズの扮装をして店頭に立っています。

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帽子もムチも、カバンも、東京でのレッドカーペットで使わせてもらったものをそのまま拝借してます。

「インディ・ジョーンズ」シリーズのこの4作目は、まるでずっとUSJかどこかのアトラクションに乗っているような、スリルあふれる映画ですよ。
posted by くいだおれ太郎 at 18:05| Comment(0) | 日記

2008年06月19日

割烹の調理場その7 鱧の落とし

「愛染娘」さんたちの浴衣を見ていると、鱧(はも)が食べたくなりました。色気より食い気で申し訳ありません。

ともあれ、大阪・京都に共通して、夏の食材といえば鱧。そして夏の鱧といえば、「落とし」。

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この涼しげな姿もさることながら、蒸し暑くて食欲も落ち気味な夏の夜、さっぱりして、しかもコクのある鱧の落としを梅肉でいただくのは夏の大きな楽しみです。

梅雨寒の時期をすぎ、湿って生暖かい風がただよい、女性の浴衣姿がいかにも華やかに涼しげに感じられる季節になると、いよいよ鱧の本番です。

さてご承知のように、鱧という魚は細かい骨が多いので口にさわります。そのため、「骨切り」といって身に細かい包丁目を入れて小骨がさわらないようにします。

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大事なことは、目の細かさもさることながら均一の太さに包丁目を入れること、きれいに皮一枚残すこと。鱧の身に火を通すのはまったく微妙な加減なので、包丁目がきれいに入らないと火の通り加減にムラが出来て美味しくないのです。

鱧の湯引きの係りは、またまた吉岡くん。

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まず、包丁目を入れた切り身をざるに並べます。

次に、熱湯につけて火を通します。

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まず、皮の部分だけ。
このあたりの加減がなかなか難しい。

そして、ころあいをみて、全体をさっと熱湯に通します。

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さらにすばやく冷水にとって、火の通りを止めます。
表面だけ白くなって、中のほうはまだ生というのがちょうど良い具合。

このように、さっと湯通しして水に落とすので「落とし」というのだそうです。

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さて、鱧の落としといえば、調味料はワサビ醤油ではなくて梅肉。

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これは梅干を裏ごししたものに、ほんの少し味付けをしたもの。
そのお店ごとにレシピがあって、「くいだおれ」割烹部のも「秘伝」だそうです。
posted by くいだおれ太郎 at 17:55| Comment(0) | 日記

2008年06月18日

太郎のお出かけ 一日郵便局長

今日は、「くいだおれ太郎」フレーム切手発売を記念して、「太郎」が梅田の大阪中央郵便局、一日局長になってきました。
大阪中央局で、「人形」が一日局長になるのは史上初めてとのことです。

太郎のコメントです。

「わて、切手作ってもらうだけでもなんや恥ずかしいのに、今度は、「郵便局長」やて。実は、前にも南郵便局でやらしてもろたことあるけど、こんな大きなところの「局長」いうのは、ちょっと恥ずかしおますなあ・・・
そやけど、わての切手をわざわざ買いに来てくれはるお客さんがおおぜいいてはるいうことやから、わても、ここはいっちょう、きばってサービスせなあきませんな。
 太鼓ぬきの記念撮影はちょっと照れくさいけど、がんばって写真におさまらせていただきまっせ。おおぜいさん、きとくなはれや!」

さて、今日は午前10時過ぎに中央郵便局に到着、まずは郵便局長室で、本物の局長さん(今西昭夫局長)と記念撮影。

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ふつう、タレントさんなどが一日局長をされるときは「局長席」はほんとの局長席を使うのだそうですが、今日は「太郎」がお客様と記念撮影をするために、わざわざ一階ロビーに特設局長席を作っていただいたとのこと。

そして、早速一階へと下りてみると、ロビーに出たとたん、いっせいにマスコミさんに囲まれる太郎。今回も想像以上に取材に来ていただいて、毎度のことながらびっくりしました。

また、今回は同じく6月にフレーム切手を出された「愛染(あいぜん)さん」から、愛染娘たちが出席、華を添えてくださいました。

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「愛染さん」というのは、大阪・天王寺にある愛染堂というお寺のこと。こちらの愛染明王さんは縁結びと夫婦円満祈願については「仏教神の中では最強最高」なのだそうです。

毎年6月30日にこちらのお祭り、「愛染祭り」というのがあります。1400年の歴史を誇るお祭りで、大阪の百数十の夏祭りは、この「愛染祭り」で幕を開けます。「愛染祭り」「天神祭」「住吉まつり」が「大阪三大夏祭り」です。

さて、特設局長席についたら、本物の局長さんから「一日局長」の委嘱状が渡され、タスキをかけてもらいます。

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そのあと、「大阪締め」やりまして、

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そして「出勤簿」に捺印して、いざ「局長」です。
なぜか愛染さんの団扇を持ってますが・・

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それにしても、太郎はモテます。
記念撮影には愛染娘たちが交代でつきそってくれるのですが、記念撮影の合間に・・・

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こんなカットも・・・

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さすが、「縁結び」の愛染さんですね。

そして、こちらも忘れてはいけない、今日の次郎です。

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posted by くいだおれ太郎 at 20:19| Comment(0) | 日記

2008年06月17日

洋食部の厨房その2 ハンバーグ

「大阪名物くいだおれ」洋食部の長らくの人気商品といえば、やはりハンバーグ。今日はハンバーグの仕込みをご紹介します。

ハンバーグのポイントは、やはりパティを自分のところで作る、という点にあるようです。いくらレシピを指定しても、外注だとなかなかうまく出来ないということです。

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一回に仕込む量は10kg。
ミンチは当然肉屋さんに発注するわけですが、牛肉と豚肉の比率はもちろん、どの部位を使うかまでレシピを渡します。

もし注文と違ったレシピで納品されても、目で見ただけではもちろん、プロの調理人が実際に手で練ってみてもなかなかわかるものではないそうです。実際に焼いてみないとわからないと。だから、これは店側と肉屋さんとの信頼関係がとても大切だということです。

さて、もうひとつのポイントは玉葱。

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みじん切りにしたものを、じっくり弱火で炒めたものです。だいたい3,40分ほど。こうやってじっくり炒めることで玉葱の甘さが出てきます。もちろん「くいだおれ」の厨房で仕込んだものです。

この炒め玉葱とミンチをまぜ、さらにパン粉と牛乳、卵、調味料をまぜて練り込みます。担当は、元ウラ・くいだおれ調理部の曽根さんです。

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じっくり練り込みます。
だいたい15分くらい練っているとこのようになじんできます。

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そして、これを一人分ずつ丸めてゆきます。
ちゃんと秤で量ります。「くいだおれ」のハンバーグは一人前180g。

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そして、ご家庭でお作りになる方はご存じですね。よく叩いて空気を抜きます。

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そして、最後にパン粉をまぶしながら形を整えます。
パン粉は表面にうっすら付く程度ですが、これで食感が良くなるのだそうです。パティどうしがくっつかずにすむ利点もあります。

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一回分仕込むのに、ざっと2時間はかかるということです。

あとは焼いて、特製デミグラスソースをかけてできあがり。

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posted by くいだおれ太郎 at 18:14| Comment(1) | 日記

2008年06月16日

太郎のお出かけ 閉店前の予定

「大阪名物くいだおれ」閉店まで残り3週間となりました。

閉店を発表してからは、道頓堀においでになるお客様のためにできるだけ「太郎」が留守にならないようにしてきました。

「太郎」が道頓堀を留守にするときは、今までは「今日は留守にしています」ということをお知らせする看板を代わりに立てておりまして、それはそれでレアな風景として喜んでいただいていたのですが、さすがに今はそれでは申し訳ないと考え、「次郎」を代役に立てております。

「次郎」は、今までは国民や大阪の慶び事の時にだけ登場して、しばしば「太郎」と並んで立って国旗など持って「バンザイ」をする役割ですが、閉店までの短い間にそういう機会もなかなかなさそうなので、「太郎」が留守の機会に代役をさせている次第です。

さて、今後閉店までに「太郎」は何度かお出かけをして留守にします。その場合は「次郎」が代役をするわけですが、そのスケジュールを、今決まっている限りでお知らせいたします。

これから「太郎」に会いたい方、また「次郎」に会いたいという方、ご参考にしてくださいませ。

6月18日(水) 大阪中央郵便局 一日局長
6月29日(日) 万博記念競技場 対札幌戦キックイン
6月30日(月) 自伝「くいだおれ太郎のつぶやき」キャンペーンにて外出(当日の予定は未定)

7月には最初の週の平日に一度だけお出かけの予定がありますが、詳細は未定です。今週半ば頃にお知らせできると思います。
posted by くいだおれ太郎 at 15:25| Comment(2) | 日記

2008年06月15日

ガンバボーイ

6月29日(日)、ガンバ大阪のホームゲーム、対コンサドーレ札幌戦に「太郎」と「女将」がご招待いただきました。

今日は、ガンバボーイがわざわざご招待券を持って、道頓堀までやってきてくれました。

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そして、ご招待に応じて、その場で「太郎」に新しい「フキダシ」をつけました。

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このご招待のお話は五月からいただいて、すすめてきました。
当日スタジアムで販売する限定グッズのデザイン打合せ、発注など、かなり時間がかかるのですね。

打合せ風景。中央はガンバ大阪のホームタウン推進課長の伊藤さん。今日は司会進行役をつとめられました。

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Jリーグは5月下旬から6月下旬まで長いお休みがあり、しかもホームとアウエイ交互なので、閉店までにホームで応援となるとこの29日しかないのです。

この時、実は「太郎」も同席しておりました。本人同席の「お出かけ」打合せは実にレアなシチュエーションです。

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さて、29日当日は、ほかのゲストと同様、「太郎」と「女将」もガンバのユニフォーム着用です。

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「太郎」は、数え歳に合わせてナンバー「60」、後ろには大きく「太郎」と。「女将」は「くいだおれ」が開店した年「1949」、うしろには「くいだおれ」のロゴマークを印刷してもらってあります。

また、当日はスタジアムで「太郎+ガンバ大阪」コラボによるTシャツ、タオル、そして携帯電話ストラップが販売されることになっています。
携帯電話ストラップは、当日以降もひきつづき「くいだおれ」店頭にて販売致しますので、ぜひ楽しみにしてください。

このところ、毎年優勝に絡んでいたガンバ大阪、今年は久々の不振ですが、前節のレッズ戦で良い試合をしたこともあり、これからが楽しみです。

太郎「ガンバ大阪、がんばってや。わてもいっしょけんめい応援しまっせ」
posted by くいだおれ太郎 at 17:17| Comment(3) | 日記

2008年06月13日

くいだおれ太郎パフェ

これも「大阪名物くいだおれ」の人気メニューのひとつ、「くいだおれ太郎パフェ」のメイキングをご紹介しましょう。

まず、パフェ用のカップに寒天とゼリーをしきます。

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次に、襟巻きを巻くように生クリームを。

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次はアイスクリーム。

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手前側にキウイとみかんを。
「太郎」の小太鼓を叩く両手のイメージです。

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さらに、バナナを縦切りにしたものを左右に、後ろ側にオレンジの輪切り。

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そしてアイスクリームをもう一つ重ねて、

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「太郎」の両袖にあたるところに生クリームを追加。

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さくらんぼを乗せて、メガネをかけて、

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右側の袖に赤いシロップを垂らして紅白縞模様を作って、アイスクリーム・コーンのとんがり帽子を乗せて、できあがり。

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「くいだおれ太郎パフェ」は1階洋食部の商品ですが、お座敷でも召し上がっていただけます。
担当は古内くんでした。

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2008年06月12日

太郎のおでかけ オーストラリア

三たび、「秘蔵写真展」から。

1994年、関西国際空港が開港したときに「太郎」がオーストラリア旅行をしました。ご記憶の方も多いと思いますが、本格的な「お出かけ」としてはこれが最初でした。

このお話は、関空開港に合わせて本格的に国際路線を展開するというアンセット・オーストラリア航空(今はなくなってしまいましたが)とJTBのタイアップ・キャンペーンでのものでした。

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「アンセット・オーストラリア航空でゆくルックJTBツアー」に太郎が参加するという趣向で、太郎をオーストラリアへ連れて行ってロケ撮影をし、JTBのポスター展開するというなかなかの「お仕事」でした。
「くいだおれ」からは山田社長も同行したのですが、企画を楽しんでやっていたという感じでした。のどかなことです。

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9月4日の開港当日は夜のフライトで、午後ゆっくり「太郎」は関空に登場しました。

エスカレーターで、4階の国際線出発ロビーに登場するやいなや、30人か40人の報道陣に囲まれた太郎。その時の写真が残っていないのが残念です。

そして、ルックJTBツアーのカウンターで「太郎」がパスポートを差し出す姿も報道されたのですが、このとき、「パスポートを取るのに名前が要るだろう」ということで「くいだおれ太郎」と名付けられたのでした。

実はこのときまで、「太郎」はただ「くいだおれ人形」と呼ばれていただけでした。それまでも、「名前をつけよう」というアイデアは何度も出たのですが、なかなか良い名前が決まらず。
それが、いざ「パスポートが要る」となるとあっけなく、当時の「くいだおれ」役員全員一致で「『太郎』や!」。わかりやすいです。

ブリスベンに着いたのは翌朝。
他のお客様がたが下りられてから、タラップにゆっくり登場。

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アンセットは日本の全日空のような存在でした。その初めての本格的な国際路線ということで、テレビや新聞メディアも空港に来ていたのですが、お客様もひととおり下りて、さあ、片づけようかというところで「太郎」が登場。

「あれはいったい何だ?」

という反応だったそうです。

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で、降り立ったとたんにここでもメディアに囲まれました。
日本のメディアの数に比べれば少ないですが、オーストラリアで、しかもその地方都市でこれだけ囲まれるとは「くいだおれ」としても驚きでした。

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そして、かの国でも夕方のテレビニュースを飾ったそうです。
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2008年06月11日

沖縄アーサー真丈

続いて、これも今月の会席を彩ります「沖縄アーサー真丈」をご紹介しましょう。

「真丈」はたぶん当て字だろうと思うのですが、いわゆる「しんじょ」、魚などのすり身を蒸したものです。

今月の沖縄アーサー真丈は、白身魚のすり身に沖縄アーサー(アオサ)を混ぜ込んで味をつけ、蒸し上げたものです。椀もののタネ(椀ダネ)に使います。

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沖縄アーサーは乾物をもどして使います。
このところ竹間調理長の出演が多いですが、これも調理長自ら練りこんでます。

よく練ります。

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そして、今月はお料理のコースによって巾着に作るのと、流しものに作るのと二種類。

まず巾着から

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こうやってラップに並べて、

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輪ゴムで縛って

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巾着の形になりました。
これを蒸します。

もうひとつは、「流しもの」

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四角い器に、こちらもラップをしいて、

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練った地(じ)を入れてゆきます。
さて、難しいのはこれから。

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このべたべたと扱いにくい地を、へらできれいにならしてゆきます。
根気の要る仕事でした。われわれ素人なら「適当でいいよね」と思ってしまうような作業。

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左側の器みたいに、ピカピカになります。

そして、これを蒸し器に入れて蒸して、器からはずして、切り分けます。

このように、大きな器に地を流し込んで、切り分けるものを「流しもの」といいます。胡麻豆腐などもそうですね。和食の前菜によくある「石垣」、豆を練り込んだ地をこうやって作って切り分けると石垣模様になるからそう呼ぶのですが、そういうものも「流しもの」です。

そして、器に盛って、鰹昆布出汁の吸い地を張って、海ぶどうともずく、ゴーヤを添えて出来上がり。
大阪には沖縄の方も多いそうですが、この一品を気に入っていただければうれしいですね。

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2008年06月10日

丸茄子の田楽

「大阪名物くいだおれ」の会席では、毎月のように「野菜丸ごと」を使ったお料理を召し上がっていただいてますが、今月は「とまと射込み」冷製のほかに、奈良産の丸茄子の田楽も召し上がっていただいてます。

茄子の田楽、これがなかなか手がかかるものですね。
まず、茄子の皮目に包丁を入れます。

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それから、身の部分にも。
ひとつひとつ。竹間調理長みずからですね。

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次に、これを油で揚げます。

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けっこう長い時間。じっくり揚げます。
こんな色になるまで。

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最後に、秘伝の田楽味噌を塗ってオーブンで焼きます。
今月のお料理では、さらに海老、貝柱、烏賊をトッピング。

残念ながら茄子の田楽は写真ではなかなか色が出せないのが残念ですが、これは美味しいです! 茄子は油と相性が良いといいますが、ほんとですね。

一度揚げて、さらにオーブンで焼くという手間と、田楽味噌のレシピはなかなか家庭ではむずかしいお料理だと思います。ぜひお試しください。

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2008年06月09日

文楽式太郎 「本番」

昨日、6月8日の「太郎」の誕生日、店頭で文楽式「太郎」のお披露目を行いました。

実は天気予報は大雨だったので、中止の可能性が高かったのです。しかし、7日においでになった記者の方々からは、「ぜひこれは店頭でやってほしいなあ」とも言っていただきましたし、勘十郎さんも「少々の雨なら、屋根の下でやりましょう」と・・・

当日、フタを明けてみれば見事に晴れて、500人以上のお客様に「文楽式くいだおれ太郎」の勇姿をお目にかけることができました。

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演目は前日と同じ「寿式三番叟」ですが、舞台が広いだけにダイナミックさは前日の比ではありませんでした!

勘十郎さんもユーモアたっぷりに、本物の「太郎」に向かって鈴を振ったり、おいでになったお客様に向いて、右へ左へ奔走しておられました。

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道頓堀に、芝居のお囃子がかかるのも考えてみれば久しぶりのことです。昔、まだ芝居小屋がたくさんあったころはお囃子がかかって、役者さんがご挨拶をするのは当たり前だったのですが。

そして、勘十郎さんはじめ、文楽劇場の方々もおどろかれたのは、観客から「勘十郎っ!」と声も飛びました。「勘十郎さ〜ん!」という黄色い声も。

これはうれしかったです。
文楽も、しっかりした劇場の中で落ち着いて観るのもいいものですが、たまにはこうして野に出てやるのも、本来のあり方だなあ、と感じました。

そして、たぶん文楽好きのお客様も多かったのでしょう。
わずか十分あまりのことですが、予想をはるかに超える、すばらしいお披露目をさせていただきました。大勢詰めかけていただいたお客様がたにも感謝申し上げます。

そして、その後は「くいだおれ太郎切手」のお披露目を。
わざわざ郵便局会社から専務執行役員においでいただき、切手の初刷りを文楽式太郎が「太郎」の代理で受け取りました。

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その後に、古式ゆかしく鏡割りを。
文楽式太郎も参加しております。

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こちらは勘十郎さんのサービス。
文楽式太郎がお酒を振る舞いました。

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さて、本物の「太郎」の方は、先日宮本染工さんから頂戴した真っ赤なちゃんちゃんこを着用。

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2008年06月07日

文楽式太郎

「くいだおれ」5階の大広間で、メディアさん向けの「文楽式くいだおれ太郎」のお披露目を行いました。

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「くいだおれ」は国立文楽劇場に長いことご縁があり、「くいだおれ太郎」の文楽式人形を製作する計画は8年ほど前から進んできました。

文楽人形は、頭(かしら)の部分こそ人形師さんの手になりますが、衣装や手足などを含めた人形全体は、それを遣う人形遣いさんが完成させるものなのだそうで、ということは、誰がその人形を遣うかが決まらなければ人形の製作もできない、と、そういうものなのだそうです。

いろいろお世話いただいた方を介して、最終的に決まったのが桐竹勘十郎さん。上の写真で「太郎」の人形を持っておられる方ですが、今年、芸術選奨文部科学大臣賞を獲られた実力者です。

この文楽式「太郎」の頭は甘利さんという人形師さんが造られて、あと、手足や衣装は勘十郎さんが造られました。このように、最終的に人形の形に仕上げる方を「人形こしらえ」といって、この方が最終的な製作者になるそうです。

ということは、店頭の「太郎」は、頭は由良亀さんの製作ですが、最終的な「人形こしらえ」は「くいだおれ」創業者の山田六郎ということになるわけですね。

「くいだおれ太郎」の文楽式人形を作るなんて、伝統的保守的な文楽の世界ではなかなか難しいことだそうですが、勘十郎さんは新しいことにもチャレンジされる、これからの期待の星ということで、このような計画も実現できたそうです。

ちなみに、よく「文楽人形」と言いますが、「太郎」の人形は正しくは「文楽式人形」と呼ぶものだそうです。
というのは、「文楽」というのは人形芝居の一つのスタイルにすぎず、その様式にしたがって造られたという意味で「文楽式」なのだそうです。
文楽などの日本伝統の人形芝居は、ジャンルとしては「人形浄瑠璃」といのが正しいということなので、「浄瑠璃人形」という言い方もしています。

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この写真のような「三人遣い」。これが「文楽」の様式だそうです。
左の、なにもかぶっていない「主遣い」と、黒子が二人、三人で人形を操ります。主遣いさんは頭と右手、左遣いさんが左手、脚遣いさんは脚を操るという分担です。

それぞれかなり訓練が必要ということですが、それはそうでしょう。なんでも、人形を操りながら合図を出しているのだそうですが。

今日ご披露していただいたのは、「寿式三番叟(ことぶきしきさんばそう)」という、おめでたいお祝いごと向けの、定番の舞です。かなり動きが激しいのですが、今日のは練習などなく、ぶっつけ本番ということでした。
十分ほどの舞ですが、相当に動きの激しいもので、これをぶっつけ本番でできるというのは、どういうことだろうと、不思議です。伝統芸能って、そういう世界なのですね。すごいものです。

ちなみに、この「文楽式太郎」、「くいだおれ」閉店後は国立文楽劇場に寄付することになっています。ガラスケースに収めてどこかに飾ってもらえるようですが、またいずれ勘十郎さんがほんとのお芝居で遣ってくださる機会もあるものと期待しています。

この「文楽式太郎」、特に女性記者の方々に「カッワイイー!」と大変好評だったので、これを機会に、子供さんたちなど、文楽に興味を持ってもらえればというのが、「くいだおれ」の希望です。
posted by くいだおれ太郎 at 18:05| Comment(2) | 日記