店内、全館を使ってやっている「秘蔵の写真展」からもご紹介しましょう。
まずは「胃の寒稽古」。
「くいだおれ太郎」、当時はまだ名前がない「くいだおれ人形」でしたが、もともとはそう積極的に「売り出し」ていたわけではなかったのでした。まだ写真やビデオが今ほど普及していたわけでもないからでしょうか、あまり「太郎」の映像は意識されてなかったようです。
その方向が変わってきたのが、このあたりから。
ちょうど大阪万博が終わったころです。店頭で派手にイベントをやって、それを写す映像に「太郎」が必ず入るようにした。このころから「太郎」を「くいだおれ」のシンボルイメージとしてPRするようになってきたのだそうです。
その第一回が、昭和46年の「胃の寒稽古」。
1月の大寒の日、ですから万博が終わった冬ですね。
冬のさなか、一番寒い日に「胃の寒稽古」、「食べて暖くなるかき氷」と称して、店頭でかき氷を売った。
一杯50円。今の物価だと2、300円ってところでしょうか。
なぜ「食べて暖くなる」かといえば、シロップにお酒が入っている。
「炎のアイス」「情熱の氷」なんて、いかにも1970年代の歌謡曲のタイトルみたいで時代を感じさせますが。「マダムハラショ」はウオトカと使っているから。今ほどアメリカ文化一辺倒の時代ではなかった香りです。
真冬のさなかに、みな水泳パンツ一丁で。はじめの写真、一番右側でマイクを握っているのが、山田昌平・現社長の若かりし頃。このころは「太郎」のメガネも今より大きかったみたいです。
真冬ですから、ふつうの人はこういう格好してます。
一方、店の者はこんな格好で。
ほんとに、ばかばかしいことをやっていたという感じですが、でも、昭和40年代、あるいは1970年代って、こういうばかばかしいことを楽しんでやっていた、エネルギーに満ちた時代であったような感じもします。そして、道頓堀もいちばん華やかな時代でした。
こんなイベントに、ビキニのモデルさんをわざわざ3人も使っていたのですね。
水着のデザインも、いかにも70年代です。
2008年05月18日
「胃の寒稽古」
posted by くいだおれ太郎 at 22:01| Comment(1)
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