久々に中央市場の話題です。
実は、先々週に行ったときのお話の続きなのですが、あれからまた魚の顔ぶれもかわっているでしょうか。
人様の顔ぶれは変わっておりません。
まずは、順序どおりに三原商店さん。いつもウニを買っているところ。
青葉の季節になると、アマゴが出回ってきます。
東日本では「ヤマメ」という魚。とても近い種でよく似ているのですが、アマゴの方が鮮やかなピンクの斑点があるところが違います。大きい物は塩焼き、小さい物は天ぷらなど。
アマゴ/ヤマメは天然ものは少なくてほとんどが養殖だそうですが、この種類の魚は養殖と天然でも味はほとんど変わらないのだそうです。放流釣り場でもいちばんポピュラーな種類でしょうか。
貝類も種類がふえてきているような。
貝類はむずかしいです。
第一に、殻ごとの姿を見ることが少ない。はまぐり、あさり、しじみ、さざえ、くらいはわかりますが、バカガイ(あおやぎ)、赤貝、うばがい、となるとけっこうわかりませんよね。
しかも、旬が年に何度かあるものもあるとか。ますますわかりません。
それから、おむかいのカネトさん。
こちらはひとまわりか、ふたまわり大きなアマゴがありました。
この赤い斑点がきれいですね。実物は、もっと蛍光色みたいな感じに光っています。
それから、今日はホタルイカがありました。
この写真のは富山産。隣にどこでしたか、よその産地のものがあって、こちらは富山産よりひとまわり小さくて、安い。どちらも湯がいて氷詰めにしてあります。
「食べ比べたらわかりまっせ」と、カネト尾上商店のご主人。
お言葉に甘えて、ひとつずつつまみ食いしてみると、たしかに。富山産のはふっくらして、甘いのです。
何でも、富山湾はべらぼうに深いのだとか。ホタルイカは、ぐっと深くなっている海で獲れるようですが、富山湾の深さはハンパじゃないとか。その、深い海から揚がってくる潮と、日本アルプスから注ぐ川の栄養分で、ホタルイカがおいしくなるのだという話です。
ところで、カニとかタコとかホタルイカとか、こうやってボイルして氷詰めしているものが多いです。生よりも上手にボイルした方がおいしい食材ってあるようです。もっとも、日本海側で獲れるこういうものを、大阪で生でおいしく食べるということ自体なかなか難しくて、比べにくいのではありますが。
「くいだおれ」割烹部の竹間調理長は鳥取出身、ズワイガニの名産地の出なのですが、「カニは塩ボイルが一番美味い。ただし、プロが上手に茹でた塩ボイルに限るけど」と言っております。
たしかに、上手に塩ボイルすると、身の甘みと旨味が凝縮されるように思います。
とはいえ、これは調理人としての見方であって、カニ、エビ、イカなどの熱烈なファンの方々にとってはまた違う評価基準もあるだろうと思います。刺身に限る、という人もいるし、「焼きガニ」「エビの塩焼き」が最高、という方もおられます。
そういうあたりが食べ物談義の楽しいところです。
さて、そしてまたまたおなじみの「たこ清」さん。
今日は宮崎でしたか、鹿児島でしたか、南九州の畜養マグロがありました。
畜養とはいっても、やはり本マグロの身はきれいです。これは、さすがに畜養だけあってトロの部分がとても大きい。
そして、また仕入部の峯村が彼らをおちょくるのですよ。いや、本気なのかもしれませんが。
「連休前の繁盛どきやねんから、そんなケチくさい切り方しとったらあかんで。こんなぐあいに切れへんのかいな」
「あかんて、部長、あかん、て」
「マグロ切るんはぼくらの仕事やって。部長、触ったらあきまへん、て。ほら、上手に切りまっしゃろ。」
ビットデザインスタジオの藤田さん、笑ってビデオ撮影。
そのうち、くいだおれホームページに登場するのかもしれません。
「部長、今日はこれ、お安くしときますよ。マグロのカブト。これ、まるごと焼いたらお客さん喜びまっせ。いっしょに入れときますよ」
「あほ言え、そんなでかいもん、よう使うかいな」
この店では、ほんとに毎度漫才を聞いているみたいです。
2008年05月10日
ざこば その5
posted by くいだおれ太郎 at 23:07| Comment(0)
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